豊川の獅子修理を進めております。
幾つか方法を決断しなければならない箇所が見つかっています。
これらは毎回経験することですが「開けて見なければ解らない」ことが非常に多いです。
現在破損箇所の木材による埋め込み合わせも目処がたち一安心でしたが…
顎の金歯全体の下地を調べてみるとどうやら以前の方法が泥下地であり内側全体に及ぶ朱塗り部分も同様な方法が採られていると考えられるので一度漆を剥がす決断をしました。
これらの泥下地による方法は早い段階で塗り(漆)を常に真新しい状態を保つのであればよいとも言えます。
デメリットとしては湿度や水分には非常に弱い漆塗りであることと、経年変化の味(色の発色が育たない)が起きる前に剥がれてしまうことなどがあります。
これらはどんな目的にするのか?で考え方まで変化してしてしまいます。今回はなるべく今後の為にも良い方向で進めたいと思います。
*この他には人口的な下地方法が現在主流にもなっていますがこの場合、修復が困難にもなり過去のコンディションに戻すことは難しく、繰り返すうちにオリジナルの原形の良さも失うことにもなりかねません。
荒神堂/鈴木富喜