御寺の竜神様
前回の制作から竜の台座を漆による下地作業をしています。
篦で塗っては研ぎの繰り返す作業的なことが続いています。
古来の技法は本当に時間と忍耐が必要で投げ出したくこともあるくらいです。
漆というと華やかな色合いを連想する方がほとんどだと思いますが、工程の全てを生かし最後の最後に上がる濡れ色は何処か怪しげで吸い込まれしまいそうな印象を受ける事もあることでしょう。
まるでシンデレラに出てくる魔法鏡といったとこでしょうか。
地道あり「華やかと怪しげ」の二面性をもった色、日本の「蒸し暑い夏と静けさの冬」があるからこそ生まれる色気なのかも知れませんね。
荒神堂/鈴木富喜