修繕日記
O様の獅子頭は知人から譲り受けて現在に至るお話をお聞きしています。
誰もがそんな巡り合わせがある訳ではないですが「モノ」の記憶エピソードが「ある人」と「ない人」がいます。
また「モノが成長する」「モノが育つ」という感覚的なラッキーな発展もあります。
ある時間から「モノがモノでなくなる」ことが存在するのだから面白いですね。
これらは本当は誰にでも起きるチャンスがあるのですが心アンテナがなければキッカケも運命的な出会いも気づかないまま時間は過ぎてしまう残酷なことかも知れません。
また心アンテナが受信不足であれば善し悪しも何ともない訳ですから…ある意味怖い話とも言えますね。
さて話が脱線してしまいましたが…。
引き続き修繕ですが頭の顎部可動の棒(支点)が狂っているため可動域がアンバランスになっていたので新しく作り直すことにしました。
今回は棒の抜け防止も新たな案にすることにしました。
明日から漆の工程も進めていく予定です。
荒神堂/鈴木富喜
譲り受けた知人がまさかこのお獅子を持っているとは知りませんでしたので、ここは現代のネット社会の恩恵を受けました!
『物が物でなくなる、そして変化していく!』まさにその様な事を体験させて頂いております。初めて手元に来たときから今日まで、そしてシチュエーション毎にも表情が変わります!それは持ち主の私だけに分かるものではなく居合わせた方も感じられています。
次に獅子に会える時にどんな顔をして迎えてくれるのか、楽しみでなりません!
有難うございます、引き続き宜しくお願い致します。