清須市/子ども会獅子舞様より依頼・ご相談
子ども会の皆様よりご相談があり新規制作する獅子頭と修繕・再生を望まれるお話を頂きました。
先ずは再生が必要な頭から見立させて頂きましたところ全体的に紫外線による劣化、過度な湿気が加わった可能性によるひび割れ、色漆や箔の浮き・痩せによる空洞化が診られます。
それからもっとも大切なことはこの獅子頭には「憎めないユーモア」があること。
<再生にあたり>
彫刻と限らず天然材で作られたモノの寿命は環境・管理状況、また自然環境変化でも大きく違って来ます。
もっとも良い方法は人が触れ使うことによって長寿命となりますし使い込まれた歴史が「オリジナリティ」を育てます。
また老若男女の記憶に残る触れ合いがあること。
しかし、皆様で管理するモノの場合は難しいのも現実です。
ではどんな方法が良いのか?
実は天然材質の品には共通点があります。
例えば土で言えば湯飲み、茶碗、花瓶、楽器(オカリナなど)様々な品があります。
これらの修理も私の工房に届くことがありますがお話をお聞きしますと…暫く使っていなかったけれど使い始めたら漏れる様になった…。
これらを私が再生した場合のアドバイスとして「モノとの付き合い方」を知って欲しいことがあります。
初めて使う場合や久々に使う場合一度真水をさしてあげること。(暫く浸けると良いです)
いきなり暖かいお茶を飲むのが命取りです。
面倒かも知れませがモノ達も準備運動が必要なのです。
では何故、鈴木さん!!荒神堂さん!は彫刻管理アドバイスを言わないのか?
意地悪ですが…(笑)
少し五感を研ぎ澄ませましょう。考えるより察する優しさがモノ達への付き合い方、面白さが生まれるハズです。
私達の自然との向き合い方のヒントにも繋がりますね。
*余談ばかりですが清須市の皆様、価値ある仕事をさせて頂きますのでよろしくお願いいたします。
荒神堂/鈴木富喜